社員のWell-beingが企業にもたらす利益とは
Well-beingという言葉は、1946年のWHO(世界保健機構)憲法草案で「健康」の定義として登場しました。WHOは「健康とは身体的にも、精神的にも、社会的にも良好な状態(Well-being)であって、単に病気でないとか、虚弱でないということではない」と定義付けています。
国際連合は、将来の世代に環境汚染などの「負の遺産」を引き継がないことはもちろん、「正の遺産(Well-being)」を繋いでいくことの重要性にも着目し、Well-beingを「ポストSDGs(持続可能な開発目標)」と位置付けています。
世界中で Well-beingが注目されているものの、Well-beingという言葉の抽象性に「Well-beingを主体的に捉えることは難しい」と感じている企業は多いかもしれません。一方で、これまで20以上の大手企業のWell-beingやダイバーシティ担当者とディスカッションを重ねる中で「日本企業の根幹には Well-beingがあるのでは?」と感じることが多々ありました。
というのも、自社製品・サービスを通じて顧客を幸せにすることが社会の課題を解決するという、日本が古くから大切にしていた「三方よし(買い手よし、売り手よし、世間よし)」の精神を持ち、実行している企業が多いからです。
加えて、国際連合をはじめ国際社会のWell-beingには、「企業は顧客だけでなく、社員1人1人のWell-beingにも着目するべき」という考え方が浸透してきています。
社員の Well-beingは、「心も身体も健康な状態が最大のパフォーマンスに繋がる」と言われています。その中で「社員が公的にも私的にも承認され、心も身体も健康な状態であること」が重要ファクターとなります。
社員がWell-beingであれば、個々が最大のパフォーマンスを発揮でき、ダイバーシティ・インクルージョンの実現、ひいては企業のイノベーションに繋がります。その結果、顧客はもちろん組織も、働く人もみんなが幸せになると、確信しています。
株式会社Aill
代表取締役 豊嶋千奈